2024年12月15日(日)に開催した<RW with WORKERS 100 PJ>キックオフイベントに、プロジェクトの参加者でもある4名のゲストをお迎えしたトークセッションを開催しました。
皆さまの活動やものづくりに対する想い、そしてREKROWプロジェクトに参加される想いなどをお聞きし、現在の活動や展望をお話いただきました。
初回のトークは”SPINGLE”ブランドを展開する、スピングルカンパニーの舘上瑞紀さんと、
“SPINGLE”のものづくりの想いや、REKROWと共にしたプロダクト開発のことなど、REKROWの「これまでとこれから」をお話ししていきます。
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Project Members TALKS
guest
スピングルカンパニー 舘上瑞紀さん
スピングルカンパニーは1997年にスタートしました。1933年に創業したニチマンで製造するゴムの加工会社を親会社に持ち、ゴム長靴やカジュアルシューズを主力にしていました。90年以上続く企業ですが、存続していくためにはどこからみても我が社の商品だとわかるアイテムを持つことが必要でした。
そこで誕生したのが、SPINGLE MOVE(現「SPINGLE」)です。2002年の発表以来、20年続く靴のブランドとして継続しています。シューズのデザインはユニセックス、レディース、ビジネスと展開しており、特にユニセックスラインはブランドの発表以来大きく変わらないロングライフデザインとして存在しています。特に、欧米などではデザインが変わらないプロダクトに対してすごく評価が高く、社としてもあたためていきたいことの一つです。
SPINGLE ×RWのコラボプロダクト
RWが誕生するかしないかくらいの時期からコラボ商品の話が始まりましたね。RWの始まりの頃、回収したワークウエアを着用されていた方のご家族に商品にして戻していこうという構想があった。そこから発展していろんな方に、この地域で作られるものづくりを届けていこうというところに発展しました。
プロジェクトの中で従業員の方向けの商品は開発して、ワークウエアから作った商品をお渡しすることができました。
RWはこれまで1着1着回収したワークウエアを手でほどき、生地にしてプロダクトを作ってきました。ほどいた生地から出てくる色は全て異なり、それが一つとして同じものがない表情が違う靴になる面白さがありました。
通常、靴は左右でセットにして作っていて、コラボした靴は左右が違っていいということが新鮮でした。パッチワークされた生地だったので、履き心地が良いように、縫い目が重ならないように工夫したこと、インディゴ素材だったのでゴムの箇所に色移りしないか気を配った。全てをクリアして商品は出来上がりました。
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SPINGLEのものづくり
REKEOW)我々RWも工場に伺わせていただき、一足一足職人さんの手によって作られている、ものづくりの凄さを体感させていただきました。
SPINGLE)私たちがものづくりで大切にしているものは、ゴムそのもの。そして靴のアッパーに使うカンガルーレザー。それをなるべく余すことなく使う、リサイクルしながら使うことを大切にしています。カンガルーは割と気性の荒い性質なので、傷やシワもあったりする。その部分は靴には使えないんです。その中でも無駄なく使い切ることが大切で。残った材料もノベルティなどのプロダクトに活用するなど、メーカーの責任としてできることから取り組んでいます。
履き心地の良い靴を作っていくこともそうですが、長く使っていける靴を作りたいという想いを持っています。
私たちの会社にはリペア事業部があり、主にソールのリペアを受けています。同時に、生産時に発生する余った素材もリペアの素材として活用できることが、いい素材を余すことなく使える利点にもなっています。
また長く使っていくために、靴底がへりにくい素材の技術開発にも取り組んでいます。
素材に向き合い、まじめにものづくりに取り組んでいるんです。
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R)リペアはRWがこれから力を入れて取り組みたいことです。スピングルにはリペアし使えるRUBEAR CNFソールが存在していますね。
スピングルにはリペア事業部が10年ほど前からあります。近年リペアの需要は増えてきています。靴のアウトソール、インソールも直せます。
日本国内のサービスですが、海外ユーザーの方もおられて、日本旅行の際に預けていただくこともあります。
R)レザーシューズは直して使うこともありますが、スニーカーを直して使うという習慣はまだあまり認知が広がってないかもしれないですね。
S)素材がレザーということもあり、直しながら長く使っていただいた方で10年履いている方もおられるとを聞いたことあります。商売としては、たくさん履いていただいて、たくさん売れることの方が利益にはなるのかもしれませんが、作っている方からするとこんなに嬉しいことはないですよね。
R)スピングルからは6名の方にプロジェクトに参加いただきます。ワークウェアも10年とはいわず、一生着続けられるアイテムになることを願っています。
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SPINGLE
IG @spingle_official
web https://www.spingle.jp/
広島県府中市府中町74-1
SPINGLE PV
「作るのは、足元から生み出す心地よい時間」
https://youtu.be/IUhrJPVGv6M
RW note:【REKROW with WORKERS 100 PROJECT】REKROWから新たな産地型のプロジェクトが始動!
https://note.com/rekrow_hiroshima/n/nda5231527736